TRIUMPH 3HWは戦前にコベントリー工場で作られた4ストローク単気筒エンジンモデル、3Hの軍用モデルです。
　アリエルのデザイナーだったヴァル・ペイジがトライアンフのチーフデザイナーに1932年に就任し、まず最初に行ったのが経営陣の意識改革でした。世界恐慌のさなかに不況にあえいでいたトライアンフにおいて、彼はまずサイドバルブエンジンモデルとOHVエンジンモデルの再構築をめざしました。ペイジのデザインの特色でもある、特徴的なタイミングギアカバー(その後彼がBSAでも幾度と取り入れたデザインです)を持つそれらのエンジンは非常に頑丈でなおかつ様々な改良整備に耐えうるシンプルさを兼ね備えていました。その意識はエドワード・ターナーの1936年からのタイガーへと受け継がれました。そして、トライアンフはタイガーをベースにデラックスモデルと位置付けた2H(250cc)、3H(350cc)、5H(500cc)を発表しました。これらのラインナップはその信頼性の高さからその多くが軍隊に採用されました。しかし、1940年にコヴェントリー工場がドイツ軍の爆撃によって壊滅的な被害を受けると、生産停止を余儀なくされました。
　本バイクですが、戦後、軍隊から民間に流れた物と推測されます。ペイントはミリタリー色から塗り直されたようです。ガーダーフォーク、リジッドフレーム、単気筒OHVと、正にクラシックな雰囲気を漂わせています。
　コンディションは素晴らしく、エンジンも快調です。ガーダーにやや遊びがありますが、走行に支障があるほどではありません。また、イギリス車全般に言えることですが、オイル漏れがありますが、本バイクは比較的少ない方です。また、戦前モデルですので、元々エンジンとフレームのナンバーはマッチしません。
　現在イギリス倉庫にて保管してあります。登録用書類すべて有り。納期：海上輸送約2か月+日本での最終整備約3ヶ月。海上輸送費/最終整備費は全て価格に含まれています。車輌登録は別途承ります。ご希望に応じてエンジンOH、板金塗装等承ります。納車費用は関東の場合は無料です。詳細な情報をご希望の方は千葉事務所043-305-4418もしくはイギリス倉庫+44 (0)1728 724321まで。メールもしくはお電話にてご連絡ください。