プジョー(Peugeot)の戦前バイク P105です。 日本ではあまり馴染みのないフランスのオートバイですが、実はプジョーがオートバイを作り始めたのは非常に古く、その歴史は1898年にまで遡ります。その後1905年からは350cc〜1000ccの2気筒エンジンのオートバイの生産を開始しました。また、プジョーはエンジンのサプライヤーとしても輝かしい実績を残しました。1907年の第1回マン島TTレース2気筒部門では、プジョーエンジンを搭載したノートンで、伝説的レーサー、レム・フォウラーが堂々の優勝を果たしています。その後、1913年発表のPeugeot 500 Mで当時の世界最速122.2 km/h (75.9 mph)を記録するなど、プジョーの技術力の高さは他社を凌ぐレベルとなりました。
　1920年代にプジョーは4ストローク350ccエンジンを備えたオートバイの販売を開始しました。その最大の特徴は、当時主流であったむき出しのプライマリードライブを、簡素にギヤケース、エンジンと共に一体化した点にありました。このコンセプトは徐々に人気を博し、1927年に約10000台だった製造台数は1930年には約19000台へと急伸し、1930年頃にはいくつものモデルが用意されるに至りました：174cc(P109)、215cc(P110)、248cc(P108)、327cc(P111)、346cc(P105とP107)。これらのモデルの多くはシンプルな機構を持つ(壊れにくくメンテナンスが容易な)サイドバルブエンジンでしたが、P105 だけは、スポーツモデルとしてOHV(オーバーヘッドバルブ)エンジンを搭載していました。つまり、P105は当時のプジョーのフラッグシップ(旗艦)モデルと言えます。
　本バイクのコンディションについては、かなり良好と言えます。エンジンはスムーズで異音等はありません。テスト走行では60-70kmで問題なく走行できています。3速のギヤもスムーズに入ります。ガーダーフォークにやや遊びが見られますが特に深刻なレベルではありません。その他、プライマリーチェーンのテンションがやや弱めですが、走行に支障はありません。
　現在イギリスガレージにて保管してあります。登録用書類すべて有り。納期：海上輸送約2ヶ月(海上輸送費は全て車輌価格に含まれています）。本バイクは現状販売車両となります。車検・登録は税込125000円ですが、合わせて車両整備をご希望の場合は、車両の日本到着後に別途見積を承ります。納車費用は関東の場合、無料です(参考までに、青森で4万円程度です)。ご希望に応じて別途エンジンOH、板金塗装、メッキ加工等々承ります。詳細な情報をご希望の方は千葉事務所043-305-4418もしくはイギリスガレージ+44 1728 724321まで。メールもしくはお電話にてご連絡ください。