トライアンフは戦前、650ccの6/1や500ccの5Tスピードツインにパラレルツインエンジン(並列2気筒エンジン)を搭載しました。この、後にトライアンフの代名詞ともなるパラレルツインエンジンは、350ccモデルには第二次世界大戦中、主に軍用に製作されました。その後、同350ccモデルは民間用にモディファイされ、1946年にTRIUMPH 3Tとして発表されました。エンジンは当時の大ヒットモデル5Tスピードツインを模してデザインされました。ギヤシステムは主に5Tスピードツインと同様の物ですが、スピードツインに比べると、低いギヤレシオに設定されました。しかしながら最高速度は120km/hと高速走行も難なくこなし、また、前輪には新たに採用されたテレスコピックを、後輪にはスプラングハブを備えていたため、乗り心地は大きく改善されました。
　TRIUMPH 3Tは1946年から1951年の間にのみ製造されました。途中1950年にはエンブレムが4バータイプに変更されました(1950-1951モデルは6Tブラックバードにそっくりです)。しかしながら、同時期にトライアンフはTIGER 100と5Tスピードツインのセールスに注力していたため、今日ではTRIUMPH 3Tを目にする機会はほとんどありません。
　本バイクですが、1947年ということで、4バーエンブレム以前のタイプです。当時トライアンフはまだエンジンとフレームのマッチングナンバー制度を採用していなかった(1950年よりマッチング制採用)為、両ナンバーは元々マッチしませんが、番号自体からともに1947年製と判別できます。つまり、ほぼ間違いなくオリジナルエンジンです(トライアンフがマッチング制を採っていなかった以上、これ以上に正確に調べることはできません)。エンジンは始動、吹け上がりともに非常にスムーズです。オイル漏れはプライマリーケース等に散見されますが、この時代のトライアンフ相応です。リジッドフレーム＋独立型エンジンというクラシックトライアンフとしての魅力を十二分に持ち合わせた一台と言えます。
　現在オランダにて保管してあります。登録用書類すべて有り。納期：海上輸送約3か月。海上輸送費、通関処理、関税、保税倉庫費用等は全て(つまり日本国内輸送費(関東は無料)以外の全費用は)本価格に含まれています。車検・整備につきましては、現在弊社提携工場が非常に立て込んでおり、数年待ちという状態の為、お客様の懇意のショップでお願いします(弊社で紹介/手配もできます)。納車費用は関東の場合は無料です(参考までに青森で5万円程度です)。詳細な情報をご希望の方は千葉事務所043-305-4418もしくはオランダ+31-630258131(担当Bas)まで。メールもしくはお電話にてご連絡ください。