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トライアンフ TR6SS Trophy トロフィー (650cc) 1962年

販売価格: 3,330,000円(税込)

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Triumph TR6 Trophyは1956から1973年まで製造されました。特にアメリカのオフロードレースで大人気を誇ったモデルです。Desert Sled(砂漠のソリ)とも呼ばれ、1950-1960年代にかけて様々なレースで勝利しました。映画「大脱走」でスティーブ・マックイーンが乗っていたバイク、と言えばピンとくる方も多いでしょう。
 元々は500ccのTR5 Trophyがラインナップされていたのですが、アメリカでのハイパワーを求める声が高まる中、650ccのT110の成功に触発され、同じく650ccのTR6が開発されました。このモデルは当初は特にカリフォルニアの砂漠レーサー達をターゲットにしていました。
 TR6が発表された1956年、6T ThunderbirdにちなんでTrophy-birdと名付けられました。エンジンはT110と基本的には同じ物を使用していましたが、シリンダーが合金製に変更されました。コンプレッションレシオは6Tの7.5:1とは異なり、T110と同様に8.5:1とオフロードレースにも十分に強さを発揮できるセッティングがなされました。その他、"シアミーゼ"と呼ばれる2 in 1のエグゾーストパイプや7インチのフロントブレーキ、そしてTR5同様、簡易脱着式のヘッドランプなど、あらゆる面でオフロードレースが強く意識された作りがなされました。
 発表の翌年1957年にはフロントブレーキが8インチに変更され、ルーカス製の競技用マグネトーが標準装備されました。また、エンブレムがハーモニカに変更されました。
 1959年からは、TR6/AとTR6/Bという2つのバリエーションが生まれました。Aはロードスターモデル、つまり実用モデルで、パイプが低い位置を走っています。Bはストリートスクランブラーモデルで、パイプが高い位置を走っています。
 1960年には、レース中にフレーム故障で若いライダーが亡くなったことを受け、ステアリングヘッドが強化されました。
 1961年には、Trophy-birdからTrophyへ名前が変わりました。また、モデル名も、本国イギリス向けはTR6、アメリカ向けはTR6C(競技用)とTR6R(ロードモデル)へと名称変更され、ルビーレッドとシルバーのコンビネーションのタンクが全てのモデルに採用されました。
 1962年にはアメリカ向けモデルがそれぞれTR6SCとTR6SRへと名称変更され、また、新たにTR6SSがバリエーションに加わりました。このTR6SSは、2 in 1エグゾーストパイプを備えていたものの、それ以外の部分はロードモデルTR6SRとほぼ同じで、そしてマグネトーは競技用K2FCではなく実用向けのK2Fが使われました。 
 1963年からは、他の650ccモデル同様にユニットエンジンが採用され、コイル式イグニッションシステムは全てのモデルでマグネトーに変更されました。
 1964年からはフロントフォークが強化され、また、スミス製クロマチックメーターからマグネチックタイプに変更されました。
 1965年にはエンブレムがハーモニカからアイブローに変更されました・・・・・
 少し時代を遡りますが、デュプレックスフレーム(2本フレーム)がTR6に採用されたのは1959年でした。しかし後に構造的に弱いことが分かり、返却されたバイクに工場でクロスバーを入れて対処していました。そして結局1962年途中にはまたシングルフレームに戻りました(ちなみにT120ボンネビルでも同じ問題が起き、ボンネビルのデュプレックスフレームは1960-1961年途中までとなりました)。興味深いことに、構造的には弱いデュプレックスフレームTR6ですが、クラシックバイクとしての人気はシングルフレームTR6よりも高いようです。
 さて、本TR6SSですが、1962年モデルということで、独立エンジン、ハーモニカエンブレムです。フレームは、1962年がシングルフレームへの過渡期であり、本モデルはまだデュプレックスフレームです。前述の通り、デュプレックスフレームのトロフィーはクラシック的にはかなり人気の高いモデルです。強度はシングルフレームに比べて落ちますが、今の時代にこのTR6でダートを攻めるライダーもいないと思いますが。。。コンディションは写真の通り非常に高いレベルが維持されています。構造上オイル漏れはありますが、時代相応といったところです。マッチングナンバー(オリジナルエンジン)です。以下動画です→ https://www.facebook.com/watch/?v=324112010780953
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