アメリカンバイクは本来我々の専門ではないのですが、ヨーロッパにも戦争時にアメリカンが軍隊によって大量に輸入されることがあり、それらが時代を経て民間に出てくることがしばしばあります。本バイクもそういった1台で、オランダ提携店からのストック紹介となります。
　ハーレーダビッドソンの初めてのVツイン試作品がシカゴで発表されたのは1907年になります。しかし、1909年までVツインが市販されることはありませんでした。そしてその市販車輌でさえ当時はまだ試作品という扱いで、最終的に27台しか売られませんでした。そのエンジンは880ccで、会社が期待したレベルには到底到達していませんでした。そのため、1910年にはVツインは一時ラインナップから消え、その間に様々な改善が図られました。その後1910年になってようやく811ccの新Vツインエンジンが発表されました。1912年には989ccエンジンがオプションに加わり、翌1913年に同989ccエンジンが標準装備されました。1917年にはアメリカ軍にハーレーのバイクが正式に採用され、その後20000台以上がミリタリーモデルとして軍隊に購入されました。また、オリーブグリーンのミリタリーカラーがスタンダードカラーとなりました。
　Vツインモデルには大まかに2種類あり、マグネトーイグニッションの"F"モデルとバッテリー/コイルイグニッションの"J"でした。ちなみに1918年当時、Fモデルは11764台、Jモデルは6571台販売されたとの記録が残っています。
　本バイクについて、コンディションはまさに究極と言えるでしょう。エンジンはオーバーホールされ、各部は完璧に作動します。また、ランプのスイッチ、ホーン、アンプゲージ、ヘッドライトなど、見つけることが非常に困難なパーツが各部に使用されています。とても戦前の車輌とは思えないほどの息を飲むレベルです。
　現在オランダにて保管してあります。登録用書類すべて有り。納期：海上輸送約2ヶ月+車輌整備約2ヶ月(海上輸送費、整備費は車輌価格に含まれています）。登録/車検整備は別途(125000円税込)承ります。納車費用は関東の場合、無料です(参考までに、青森で5万円程度です)。ご希望に応じて別途エンジンOH、板金塗装、ガスケット交換、断面擦り合わせ、メッキ加工等々承ります。詳細な情報をご希望の方は千葉事務所043-305-4418もしくはオランダガレージ0031-(0)6 30 25 81 31まで。メールもしくはお電話にてご連絡ください