トライアンフ モデル5/5は、1934年に発表された5シリーズ(単気筒エンジン)の最高峰スポーツモデルでした。
　伝説的デザイナー、ヴァル・ペイジがトライアンフにやってきた1932年、彼は250ccを最小とした多くのモデルを手がけました。非常に合理的な考え方を持つペイジは多くのモデルの基本構造を統一し、それぞれ350ccや500ccのエンジンに合わせてモディファイしました。そのうちの一つがこのモデル5/5でした。ちなみに1935年のパンフレットには“specially tuned for the sporting rider”（スポーツライダー用特別チューン）と記載されたように、まさに速さを追求した１台でした。
　しかし、高い技術的を持ったトライアンフでしたが、総じて価格も高く、結果として1936年には財政的に行き詰まってしまいました。そして「トライアンフサイクル」社は投資家ジャック・サンダースによって買収され、「トライアンフエンジニアリング」社として再出発することになりました。また、同時期にもう一人の伝説的デザイナー、エドワード・ターナー(後のパラレルツインの親。ターナーはトライアンフ社への参加以前に在籍していたArielで、ペイジの下でエンジン/バイクをデザインしていました。)がチーフデザイナーとなり、多くのモデルの統廃合を行いました。その過程でこの5シリーズはタイガー70、80、90へと引き継がれることになります。
　モデル5/5は、1934年〜1935年にかけて、ペイジのバイクをターナーが手直しをしていった、というまさにイギリスバイク界の二人の天才が手がけた1台です。
　本バイクですが、数年前にはなりますが、前オーナーにより徹底的にレストアが施されました。現在でもしっかりとコンディションは維持されています。エンジンは始動、吹け上がりともに非常にスムーズです。戦前モデルということで、オイル漏れはありますが、年代相応といったところです。
　現在オランダ倉庫にて保管してあります。登録用書類すべて有り。納期：海上輸送約3か月。海上輸送費、通関処理、関税、保税倉庫費用等は全て(つまり日本国内輸送費(関東は無料)以外の全費用は)価格に含まれています。本バイクは現状渡しとなります。車検/整備につきましては、現在弊社提携工場が非常に立て込んでおり、数年待ちという状態の為、お客様の懇意のショップでお願いします(弊社でいくつか紹介/手配もできます)。納車費用は関東の場合は無料です(参考までに、青森で5万円程度です)。詳細な情報をご希望の方は千葉事務所043-305-4418もしくはオランダ倉庫+31 495 54 60 54まで。メールもしくはお電話にてご連絡ください。